今日はHACCPプランの修正と是正処置についてです。
HACCPプランを導入した方なら体験したと思います。許容限界が逸脱したときには、2種類の処置が必要だということを。それが修正と是正処置です。
10分加熱を設定した電子レンジを想像してください。モニタリング担当者であるあなたの前で、エラーメッセージが出て5分で電子レンジが停止しました。電子レンジには一つ最終製品が入っています。あなたはどうしますか?もたもたしているとあなたの前で製品がたまっていきます。あなたは急いでラインを動かさなければなりません。
作業の手順は決まっていません。あなたはどうしますか?
- 電子レンジに入っている最終製品をよけた
- 別の最終製品を入れてスタートボタンを押してラインを動かした
これで、ラインは動いているので目の前で製品がたまっていくことはありません。あなたは上長へ報告に行きました。
あなた:「電子レンジにエラーが出て停まりました。ラインは今動いています」
上長:「そのときレンジに入っていた最終製品はどうしましたか?」
あなた:「ラインの横に置いてきました」
上長:「確認したいので、それを持ってきてください」
あなたは現場に戻り、先ほどよけた一つの最終製品を探しに行きました。でもその製品は見つかりません。周囲の人に質問すると、正常品だと思ってダンボールに詰めたと言っています。
次の日また電子レンジがエラーで停まりました。
そして5日後、一人のお客様から食中毒のクレームが、6日後また一人のお客様からクレームが・・・・・。
このクレームの原因はなんでしょう?
- 加熱不十分の最終製品を出荷してしまった。
- 電子レンジが正常に稼働することを確認せずに、動かしてしまった。
この2つが原因でしょう。さて、話題を元にもどしましょう。この場合の修正と是正処置はなんでしょう?
修正:加熱不十分の最終製品を区別する
是正処置:レンジが正常に稼働することを確認する
是正処置はもう一つあります。「なぜ電子レンジは異常を起こしたのか、その原因を突き止めて、原因を除去し、再発防止する」ことです。そうすれば、6日後のクレームはなかったでしょう。
修正と是正処置、わかりましたか?
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