2010年12月20日月曜日

ISO22000の審査員の力量がわかる単語・・・「修正・是正処置」

ISO22000の審査経験が豊富な審査員はまだ多くありません。ISO22000を取得している企業が少ないためです。ですから、あなたの会社に来る審査員がISO22000審査の経験豊かとは限らないのです。
あなたの会社に来た審査員の力量はすぐにわかります。「修正・是正処置」の使い方です。

ISO9001とISO22000では「修正・是正処置」が少し違います。ISO22000ではどんな時に是正処置を取ることと書いてあるでしょうか?ISO9001ではどうでしょうか?




ISO22000では「許容限界を超えた場合またはオペレーションPRPへの不適合がある場合」に開始します。ISO9001では「プロセスが計画どおりの結果が達成できない場合」となっています。ISO9001に比べると範囲が限定されています。

ですから、審査では「修正・是正処置」という単語には注意が必要なのです。


たとえば、「内部監査の是正処置を見せてください」とは使わないのです。「内部監査で発見された不適合に関する処置の記録を見せてください」と使います。ましてや「PRPの是正処置の記録を見せてください」とは絶対に使いません。内部監査であれば、「是正処置」という単語が一般的になっていますので、まだ審査を受ける側も理解できます。でも、PRPが逸脱している時に、「是正処置」をいう言葉を使われると、「え!PRPでも是正処置が必要なの?」となってしまいます。


さらに、「修正」は不適合を除去するための処置で、ISO22000では許容限界逸脱・OPRP管理逸脱時に、影響を受けた製品を特定して、その製品を区別することを「修正」と呼んでいます。そして、CCPで使用している製造機器を直すことは「修正」ではなく「是正処置」です。だから、「製造機械が破損した時に、どのような修正処置を取りましたか?」と審査員が言うと、「製造機械が破損しても、影響を受けた製品を特定しなくちゃいけないの?その工程はCCPじゃないよ?」と審査を受ける側は思ってしまうのです。

ISO22000に合った「修正・是正処置」を正しく使う審査員はISO22000を熟知していると言えるでしょう


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