2012年1月16日月曜日
OLとCL、許容水準の違い。(用語の使い方その2)
株式会社 キュー・アンド・シーの阿部です。
今回は、OL、CL、許容水準の違いについて復習しましょう。
OL:Operation Limit→運用限界
CL:Critical Limit→許容限界
OLとCLはHACCPプランで使う言葉です。CCPを管理する値として使います。
OLは運用限界なので、「この値を超えたら運用上良くないので、機械を調節して、正常な値を示すように調節する」ための値です。
一方CLは許容限界なので、「この値を超えると、不安全な製品ができているかもしれない」という値です。
崖っぷちを走っている車を考えてみましょう。ガードレールにぶつかっている状態がOLを超えた状態です。崖の下に落ちた状態がCLを超えた状態です。
では許容水準とは何でしょうか? 許容水準については、コーデックスでもISO22000でも定義されていません。
定義されていない語句は、辞書通りの意味を使うことになっています。と言うことは、許容できる水準、OK!と言える水準です。
では、何についての許容できる水準なのでしょうか? それは、最終製品において許容できるハザードの水準です。
一つ例を考えましょう。 お刺身を考えましょう。お刺身は生ものですから、当然微生物がいます。でも、私たちは食べていますよね?どのくらい微生物がいてもOKなのでしょうか?それは食中毒が起きない範囲で、と言うことになります。ですから、「食中毒菌がいないこと」これが許容水準になります。「微生物が検出されないこと」とはなりません。生ものには必ず微生物がいます。
どのレベル(大きさ)だったら最終製品に入っていても許容できるのか? それが、許容水準になります。
許容水準がしっかりしていないと、許容限界(CL)も決められないし、許容限界が決められなければ運用限界(OL)も決められません。
ここを間違えないでください。時々、許容限界ありきでHACCPプランを立ててしまう例がありますので。
次回はモニターとモニタリングについてです。 (ちなみに、モニターという言葉はどこにも書かれていませんので。。。)
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