2011年2月2日水曜日

ゾーニングの分け方

キューアンドシーの阿部です。

PRPの基本となる「ゾーニング」について今日は考えてみます。

ゾーニングは数を増やせば良いというワケではありません。管理できる数、管理できる内容、食品を衛生的に製造するために必要な範囲でゾーニングします。


  • あなたの工場にはいくつゾーニングがありますか?
  • ゾーンごとにルールはありますか?
  • そのルールの内容に強弱は付いていますか?

いかがでしょうか?





汚染区なのに、ダンボールの持ち込み禁止、毛髪除去ローラ必須、手洗いは1時間に1回なんてルールになっていませんか?清潔区なのに、ダンボールの持ち込みあり、土足、マスク未着用、帽子未着用、手洗い場無し、なんてことはありませんか?


それはムダなルールです。ゾーニングの意味がありません。もう一度見直す必要があります。

作業場をその衛生度に応じて区分けすることをゾーニングと呼びます。ゾーニングの目的は、環境からの微生物汚染を防ぐことです。

ゾーニングの方法です。
まず、製造工程によりゾーニングを決定します。呼び方は「汚染・準清潔・清潔」が一般的ですが、決まりはありません。あなたに合うように決めて下さい。


  • 原材料取扱い場(未洗浄)・・汚染区
  • 未加熱の食品取扱い場・・準清潔区
  • 加熱後の食品(剥き出し)取扱い場・・清潔区
  • 包装場・・準清潔区、汚染区


その後、各ゾーンをどのくらいの清浄度にするか決めます。
清浄度とは空気の清浄度と言い換えることができます。さらに、空気の清浄度は落下菌検査等で調べることができます。
ですから、厳密には各ゾーンの落下菌数を定めてから、それを維持するためのルールを決めます。でも多くの場合は、HACCPの慣例に従います(HACCPにおける各ゾーンの慣例は次週)。

清浄度を維持するためにいくつか守るべき事項があります。

  • 空気は清潔区から汚染区へ
  • 排水・廃棄物は清潔区から汚染区へ
  • 人は身支度を終えれば、清潔区から汚染区への移動はOK

原材料は汚染区から洗浄・殺菌工程を経て清潔区へ
製品は清潔区から包装を経て汚染区へ

逆の流れを取る時は、清潔区の清浄度を維持する・製品の衛生度を維持するために、何らかの手続が必要です。

ゾーンが違えば、ルールも違う。ここにも重要管理点の考え方があります。「清潔区は重要管理点、汚染区は厳密な衛生管理は必要ない」と言うように強弱が大切です。

ですから、むやみにゾーンの数を増やすと、細かいルールが必要になります。細かいルール、あなたは守れますか?


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