2011年2月8日火曜日

作業衣の洗濯

キューアンドシーの阿部です。

あなたの工場では、作業衣をどのように洗濯していますか?



  1. 工場内で全て洗濯している
  2. 業者に委託している
  3. 個人に任せている


1と2の場合であればほとんど問題はありませんが、3の場合は、もしかすると、その作業衣が食中毒やクレーム発生のリスクを高めているかもしれません。



  • 食品にペットの毛が混入!



「食品に毛のような物が混入している」とお客様から苦情が来ました。その異物(毛)を分析したところ、人間の毛髪ではなく、動物の毛でした。
工場はもちろん動物などいません。侵入することもありません。ではどこから食品に混入したのでしょうか?


  • 自宅で洗濯した作業衣は危ない!

その後、作業者が使用した毛髪除去の粘着テープを回収し、一枚一枚確認することにしました。すると、クレームがあった動物の毛と同じものが付着している粘着テープがありました。なんと、作業者が自宅で洗濯している作業衣に動物の毛が付着していたのです。個人に任せるとこのような危険があります。


  • 他の家族の洗濯物と一緒に洗うと・・・

また、他の家族の物と一緒に洗濯したり、下着などと一緒に洗濯すると、菌やウイルスの汚染の恐れも考えられます。特に、ノロウイルスに罹患した家族がいた場合は、非常に危険です。またお風呂の残り湯で洗濯することも実は危険です。お風呂の残り湯には人間に付着している微生物がたくさんいます。中には食中毒菌の黄色ブドウ球菌もいます。


  • 工場内で洗濯する

洗濯の専任者を雇用して、作業衣を洗濯している工場もあります。こうすれば、使用薬剤、乾燥、除菌を工場側の責任で管理することができます。もちろん、動物の毛が付着することはありません。


  • 業者に依頼する

洗濯専任者を雇用することが難しい場合、業者に委託します。業者によってそのサービス内容はさまざまです。作業衣の洗濯だけではなく、作業衣をレンタル契約することで、作業衣のほつれなどの破損も補修してくれます。また、作業衣にバーコードがついていて個人ごとに管理することができます。すると個人の洗濯履歴を確認することができます。誰がどのくらいの頻度で洗濯に出しているのかです。

ただし、契約するときにしっかりと業者に要求することを伝えなければなりません。使用している洗剤、乾燥、除菌方法を確認する必要もあるでしょう。あなたがどのようなサービスを要求するのか、明確にしてから契約しましょう。


  • 洗濯方法は決まっている?

作業者に自宅で作業衣を洗濯するように決めている工場も多いと思います。業者に依頼する、又は自社で洗濯するための費用を負担できないなどの理由からです。その場合、最低でも洗濯方法を決めることが重要です。


  • 他の家族の洗濯物と一緒に洗濯しない
  • 洗濯後にアイロンを掛ける(殺菌のため)
  • 持ち運ぶときは新しいビニール袋に入れる
  • 週に2回以上は洗濯する


このような取り決めを守らせることができないのであれば、個人に洗濯させることは、やめるべきでしょう。


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