2011年3月9日水曜日

校正が必要は機械を判断する方法



機器の校正に関して、ISO22000では8.3に該当します。でも、ISO22000に限った話ではありません。安全な食品をつくるため、法令遵守(コンプライアンス)のためには機器の校正が必要なのです。

機器の校正・検証は「正確さ=精度」

食品製造に使用する機器には、それぞれ適切な「正確さ」があります。

例えば、あなたが製造・販売している食品が、計量法の12条【特定食品】に該当する場合は、その製品の内容量は決められた単位(体積・重量)で表示し、決められた誤差(量目公差)範囲内でなければなりません。(※詳しくは計量法を参考にしてください。)すると、正確な計量器を使用する必要性がでてきます。

その他にも、亜硝酸ナトリウム等の様に、使用基準のある添加物を使用している場合は、その添加物を正確に計量する必要があります。

トレースは「信頼性」



トレースできるように校正すべき機器

  • 重要管理点のモニタリングに使用している機器
  • 計量法で定められている特定食品の内容量を計量している機器
  • 使用基準のある添加物を計量している機器
  • 検査に使用する機器

以上に該当する機器は、ちょっと高額でもトレースができるように校正すべきです。信頼できる機器で測定しなければ、その結果も信頼できないからです。

その他の機器は・・・。

CodexHACCPではCCPのモニタリングに関わる機器の検証を要求しています。それがトレースできる、できない、についてまでは明言していません。「100℃付近の加熱に使用する温度計であれば、沸騰水に入れて100℃を指すことを確認する」でも、検証になります。

ISO22000では「有効な結果を得るために必要な場合」でトレースできる基準があれば、トレースができるように校正することを求めています。ただし、この「有効な結果を得るために必要な場合」というのが曲者で、審査員によって判断が割れる所です。

何が必要で、何が必要ではないのか。そしてその根拠は何か。



例えば、会社に掛けてある時計が5分狂っていれば、会議が始まる時間が5分ずれます。あなたの腕時計が5分狂っていれば、バスに乗り遅れて遅刻します。分単位で製造工程が決まっていれば、工場で使用する時計が分単位で一致していなければなりません。このように必要な精度やその影響度はばらばらなのです。

ですから、計測に使用する機器に求める精度と信頼性を明確にした上で、校正・検証しましょう。「計測機器=トレースできる校正が必要」ではありません。影響度の高い機器、信頼性(特に食品安全について)が求められる機器についてはトレースできる校正をしましょう。

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