2011年11月7日月曜日

お金を掛けずに文書を管理する方法

キュー・アンド・シーの阿部です。




これからお話する方法は手間が掛かります。そもそも、ISOで要求している項目が多いので、当然手間が掛かります。でも、これを守れば文書を探す時間が短縮でき、情報を共有できるので、仕事の効率は上がり、お客様の満足度も上がります。


こんなことはありませんか?




お客様 :この間もらった資料、もう一部欲しいのですが・・・
電話受付:(何の資料のことだ?)どのような資料でしょうか?
お客様 :Aさんにもらった、△△商品のパンフレットなんだけど・・。
電話受付:(△△商品のパンフレットなんて知らないよー。○○さんが作った資料かな?)      少々お待ちください。 


電話受付:(担当者Aの所へ)××様からこの間頂いた△△商品のパンフレットのことでお電話ですが・・・。
 Aさん :あーあ、この間渡したよ。あれ?どこに入れたかな?パソコンの中にあると思うけど。あれ?どこに保存したかなあ?




 Aさんは、自分で作った書類を整理していなかったので、どこに入れたのか、パソコンのどこに保存したのか分からなくなってしまいました。また、情報が共有化されていないので、電話受付の人にはAさんがどのパンフレットを渡したのか全くわかりません。

Aさんが不在の時は何も対応できません。お客様を待たせるだけです。もし、全てのファイルが共有化されていれば、タイトルを検索してAさんがいなくてもお客様にお渡しできます


 さて、文書管理の具体的な方法です。


まず、「やらなければならない7つのこと」をお話します。





  1. 発行前に上司に見てもらう(承認) 
  2. 見直しをして、更新して、再度上司に見てもらう(再承認)
  3. どこを変えたのかわかるようにする
  4. 必要な時に直ぐ取り出せるようにする
  5. 読めるか(電子データなら問題ないはずです)
  6. 外部で作成された文書はどれか、また、保管場所を決める
  7. いらない文書はどうするか決める

以上ISOで要求されている7項目を簡単にまとめました。


 電子データで管理するコツ 最近はペーパーレスの動きもあり、電子データで文書を管理することが多くなりました。電子データで管理するからと言って特別なソフトは必要ありません。通常つかっているソフト(文書作成ソフト、表計算ソフト、PDF変換ソフト)で十分です。それらを上手く使うことで、簡単に文書管理ができます。


  1. 分かりやすいタイトルと日付
  2. 作成者のパスワード
  3. 承認者のパスワード
  4. 変更防止にPDFに変換し、閲覧制限等を掛ける
  5. 保存するフォルダを少なくする
  6. 発行後、関係者にメールで通知する 



 文書管理のコツは探しやすいようにすること 


分かりやすいタイトルと日付


先ほどの例の場合、お客様名と商品名、作成した日付がファイル名になっていれば、検索機能を使って検索できます。


保存するフォルダを少なくする


 保存するフォルダを多くすると、同じ文書なのに複数のフォルダに保存するという「ムダ」ができます。ムダをなくすために、例えば、「作成中フォルダ」「発行済みフォルダ」「廃棄フォルダ」だけを用意して、発行した文書は「発行済みフォルダ」だけに保存するようにします。


すると探す時も「発行済みフォルダ」を探せば良いのです。


 「探せば良い」と言っても、ファイルの数が増えたら探せない。だからフォルダを分けるんだ。そんな声が聞こえてきそうです。 こんな例はどうでしょうか?



  • 一般衛生管理要求事項
  • 従業員教育
  • HACCP関連
  • 記録関連 




このようにフォルダを分けると、一般衛生管理要求事項と従業員教育に同じファイルが保存される可能性があります。HACCPモニタリングの記録は「HACCP関連」「記録関連」のどちらに保存すべきでしょうか? 


ファイル名を工夫して一つのフォルダに保管すれば、ファイル検索ソフトを使って検索することができます。無料のソフトにも役に立つ物がたくさんあります。

(ウイルス対策で勝手にソフトをインストールできない会社もあるかもしれませんが)


 ファイル名の付け方にもう一工夫できるとしたら、部署毎に記号を割り当てる方法があります。


 日付+部署記号(A~X)+タイトル


 このようにすれば、部署記号で検索できます。 HACCPやISO22000でもたくさんの書類を作るので効率よく管理してください。


 最後までお読みいただき、ありがとうございます。



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